
本事例では、地域密着型の酒販売店が抱える「SNS発信の継続難」と「来店客の固定化」という課題に対し、
店舗・EC双方の販促を見据えたSNS運用支援を実施したプロジェクトをご紹介します。
商品の紹介投稿にとどまらず、“人と地域の物語を伝える発信”へと転換することで、共感と購買行動を同時に高めました。
導入企業の概要
- 中部地方で三代続く老舗酒販売店
- 地酒・クラフトビールなどを中心に販売(店舗+EC)
- SNS(Instagram・Facebook)を開設していたが運用が属人的
- 投稿頻度・写真クオリティ・発信内容にばらつきがあった
- 来店者は固定客中心で、新規層へのリーチに課題
本事例の支援先は、地域の蔵元と顧客をつなぐ架け橋として活動する酒販売店です。
SNS発信は行っていたものの、担当者の交代や時間的制約により運用が安定せず、
投稿が“その場しのぎ”になっていました。Practical Marketingでは、「戦略的な継続運用体制」の構築を支援しました。
クライアント課題
- SNS発信が担当者依存で、更新・撮影・原稿作成の負担が大きかった
- 写真中心の投稿が多く、商品の魅力や背景が十分に伝わっていなかった
- ECと店舗の情報が連動しておらず、購買導線が分断されていたラバラで、統一感に欠けていた
結果的に、フォロワー数は一定数あるものの、購買・来店につながらない“反応だけのSNS”になっていました。
支援のプロセスと施策内容
① 運用方針と発信テーマの再設計
- 「伝えるSNS」から「共感を育てるSNS」へ方針を転換
- ブランドトーンを定義し、「人・酒・地域」の3テーマを柱に投稿設計
- 店舗スタッフ・仕入れ担当を含めた運用体制を整備
② コンテンツ企画と撮影サポート
- 季節商品や入荷情報を“背景の物語”とセットで発信するフォーマットを設計
- プロ撮影+スマホ撮影の両立を指導し、投稿テンプレートを提供
- 投稿内容を事前計画化し、週単位での投稿カレンダーを運用開始
③ 分析・改善サイクルの定着化
- 投稿ごとのリーチ・エンゲージメント・CVを可視化
- 反応が高いテーマ(地域イベント・蔵人インタビューなど)を重点化
- ECアクセスとの連携を行い、来店・購入双方を計測する仕組みを構築
本プロジェクトでは、フォロワー数の増加を目的とせず、“発信から来店・購買につながる導線づくり”を重視しました。
SNSを販促ツールではなく、地域の文化と顧客をつなぐコミュニケーション基盤として位置づけたことが成果の鍵となりました。
得られた成果
導入効果サマリー
- フォロワー数:半年で+2,800名(+85%増)
- 投稿保存率:平均+210%(特に「季節の蔵人ストーリー」が好評)
- EC流入:Instagram経由売上が月間+40%増
- 来店客アンケートで「SNSで見て来た」と回答した割合が全体の25%超に
SNS運用が属人的な作業から、店舗価値を伝えるマーケティング活動へと変化しました。
クライアントの声
「これまでは“投稿ネタがない”と悩んでいましたが、
“人と酒の物語を伝える”という軸ができたことで、発信が楽しくなりました。
SNSを通じて初来店された方との会話が増え、地域にファンが増えた実感があります。」
ご支援を通じて
本案件では、SNS運用を「短期的な販促」ではなく、
“ブランドの信頼を育てる中長期的活動”として再設計しました。
Practical Marketingは今後も、地域の中小店舗・生産者が自走できるSNS運用体制を通じて、
“人・商品・地域”が循環するマーケティング基盤の構築を支援していきます。
貴社の課題や目標に合わせて、最適なマーケティング戦略と実行支援をご提案します。
まずはお気軽にご相談ください。
