
本事例では、慢性的な人手不足に悩む介護事業所が抱える「採用競争の激化」と「早期離職」という課題に対し、
理念を軸にした採用ブランディングを実施したプロジェクトをご紹介します。
単なる採用広報にとどまらず、“働く意味に共感する人を集め、定着させる仕組み”の構築を目指しました。
導入企業の概要
- 関西地方で3拠点を運営する介護サービス事業者
- 職員数:約60名(訪問介護・デイサービスなど)
- 採用は主に求人媒体経由で行っていたが応募数が減少傾向
- 定着率も低く、入社後1年以内の離職が続いていた
- SNS・Webを活用した採用ブランディングは未実施限定的
本事例の支援先は、「地域で最も信頼される介護サービス」を目指す中規模事業所。
サービス品質は高い一方で、採用広報が求人票中心となり、理念や職場の魅力が十分に伝わっていませんでした。
Practical Marketingでは、採用の仕組みと発信の両輪を再設計し、理念共感型の採用ブランディングを支援しました。
クライアント課題
- 求人媒体頼みの採用活動で、応募の質・量が安定しない
- 面接辞退・入社後早期離職が続き、定着率が低下
- 社員の想いや理念が社外へ伝わらず、ミスマッチが発生
- 採用担当者が兼務で、広報発信や内製化が進まない
結果として、「採用できても続かない」という根本的な課題を抱えていました。
支援のプロセスと施策内容
① 現状分析と理念の再言語化
- 経営層・現場職員へのヒアリングを通じて、採用課題と組織の価値観を整理
- 「人の生活を支える“まなざし”を育てる」という理念を再定義
- 採用コンセプトを「想いをつなぐ、ケアのチーム」と設定
② 採用ブランディングの設計と発信基盤づくり
- ブランドメッセージ・ビジュアルトーンを策定し、Web・パンフレットを刷新
- スタッフインタビューや1日の仕事紹介コンテンツを制作
- SNS(Instagram・YouTube)を活用し、職員の日常や仕事のやりがいを発信
③ 採用プロセス・定着施策の改善
- 面接設計を見直し、理念理解度を重視した質問・評価基準に変更
- 新人研修で「理念共有セッション」を導入し、早期離職を防止
- 定期的にスタッフ座談会を実施し、社内コミュニケーションを強化
本プロジェクトでは、応募数を増やすことではなく、“理念に共感し、長く働く人を採用する”ことを目的に設計しました。
採用活動と組織文化の両方を整えることで、採用ブランディングを経営施策として機能させる仕組みを実現しています。
得られた成果
導入効果サマリー
- 求人応募数:前年比+2.3倍
- 内定承諾率:+45%改善
- 入社1年以内の離職率:30% → 10%へ減少
- SNS経由応募:全体の約25%を占めるまでに拡大
「求人を出しても応募が来ない」状態から、理念に共感して応募する人材が集まる仕組みへと変化しました。
クライアントの声
「以前は“人が辞めないように”という守りの採用でしたが、
今は“この理念に共感して一緒に働きたい”と言ってもらえるようになりました。
スタッフが自ら発信する文化ができたのが一番の変化です。」ていきます。
ご支援を通じて
この支援では、採用ブランディングを「広報活動」ではなく、
“理念と文化を発信する経営戦略”として設計しました。
Practical Marketingは今後も、介護・福祉業界の採用課題に対し、
共感と定着を生む採用ブランディング支援を展開していきます。
貴社の課題や目標に合わせて、最適なマーケティング戦略と実行支援をご提案します。
まずはお気軽にご相談ください。
